「NFTは二次流通からも稼げるの?」
「そもそも二次流通やロイヤリティがよくわからない…」
今回は、このような悩みを解決していきます!
この記事でわかること
- 二次流通とロイヤリティの仕組み
- NFTを二次流通に出品する方法
- ロイヤリティの設定方法&相場
ロイヤリティの仕組みを理解すれば、一度出品するだけで継続的に収益が発生する状況を作れます。
ぜひ活用してくださいね。
ロイヤリティによる収益を受け取るには仮想通貨口座が必要です。
まだ準備してないよ~という方は先に用意しておくのがおすすめ!
NFTの二次流通&ロイヤリティとは?
「二次流通」「ロイヤリティ」。
NFTについて調べているとこのような言葉に出会いますよね。
なんのこと?聞いただけじゃ意味が分からない…
ロイヤルミルクティー?
そう思う方も多いはず。
まずは二次流通とロイヤリティについて詳しく解説していきます!
二次流通ってなに?どんな仕組み?
NFTの作成者から購入するのが一次流通、一次流通で購入した人がマーケットプレイスに出品し別の人の手に渡ることを二次流通といいます。
せっかく買ったのに別の人に売ってもいいの?
NFTは公式的に転売OKです!
転売は所有権の移転とも言えます。
所有者、つまり誰がもっているかがWeb上(ブロックチェーン)に記録されていくのがNFTの特徴であり、メリットです。
記録されるWeb上のノートみたいな存在をブロックチェーンっていうんだったよね!
二次流通はNFTにおける大きな特徴です。
二次流通があるからこそ、売ってほしい人が現れてNFTの価格(価値)が上がっていきます。
「すぐ売り切れて買えなかった!」とか「販売期間が過ぎてしまったけど欲しい!」という人も嬉しいね。
売る側と買う側にwin-winな仕組みなんだね。
たとえば、0.5ETH(イーサ)で買ったNFTを1ETHでマーケットプレイスに出品します。
1ETHで購入できた人は欲しかったNFTが買えますし、売った人は0.5ETHが利益として入ります。
さらにNFT自体の価格が引き上げられたことは作品の価値が上がったことでもあるのでクリエイターにとっても嬉しいですよね。
ただし、二次流通には偽物も出品されているので、購入前にしっかりと確認することが必要です!
→ロイヤリティの説明に進みたい方はこちら
二次流通に出品する方法(OpenSea)
NFTを持っていると、手放す機会があるかもしれません。
そんなときのために出品方法を押さえておくと安心です。
基本的には、出品したいNFTの情報や希望価格を各マーケットプレイスに登録すればOK。
ここではOpenSeaへの出品を例に手順を説明しますね。
OpenSeaでは二次流通への出品方法が3つあります。
- Buy now(バイナウ)で売る
- Make offer(メイクオファー)で売る
- Place bid(プレイスビッド)で売る
それぞれ方法を解説していきます!
ちなみに、どの出品方法を選んでも仮想通貨口座は必要です。
もしもまだNFTを買ったことがない方は下記の記事も確認しておきましょう!
1. Buy now(バイナウ)で売る
Buy nowとは、出品者が価格を指定して売りに出す、固定価格出品のことです。
自分の好きな価格で出品できるのがメリット。
OpenSeaを開いて、パソコンの場合はお財布マークからメタマスクを接続します。
自分が持っているNFTの中から出品したい作品を選択。
金額など必要な情報を入力して出品したら完了です。
スマホの場合は右上の3本線から「ウォレットを接続」を選択し、MWTAMASKなどのウォレットとOpenSeaを結びつけます。
ウォレットを接続したら、再度3本選→アカウント→お気に入り→収集済みをタップします。
出品したい作品を選んで販売を押しましょう。
固定価格(Fixed price)を選択、金額(Set a price)、販売期間(Duration)を入力して販売すればOKです。
Creator earningsは「ロイヤリティ」です。
購入者がNFT作者へ払うもので、ここでは販売金額の0.5%~10%で設定できます。
購入者は「Add cart(カートに追加)」を選択して情報を確認、金額+ガス代を払うだけですむので、初心者の方でも購入しやすい出品方法とも言えるでしょう。
2. Make offer(メイクオファー)で売る
Make offerとは、購入者から提示される金額の中で選んで売る方法です。
売り手からは何もしなくてOK。
購入希望者が、現在のホルダー(所有者)に「売ってくれませんか」と金額を提示してオファーを出します。
思った以上の高値でオファーが来る可能性があるのはメリットですが、反対にオファーが来ないこともあり得るので注意しましょう。
③Place bid(プレイスビッド)で売る
Place bidとは、期間を決めてオークション形式で出品することです。
イーサリアムチェーンで発行されたNFTにしかオークション選択項目は表示されません。
NFTの販売には「イーサリアムチェーン」と「ポリゴンチェーン」があり、支払いに使う通貨が異なります。
チェーンとは?
ブロックチェーンのこと。
NFTの情報を書き込んでいるノートのような存在。
ブロックチェーンに刻まれた情報は改変・改ざんが極めて難しく、NFTの売買履歴が消せない痕跡として残る。
NFTのオークション出品には2種類あります。
- 期間を設定して最高額入札者に売る方法
(価格がだんだん上がる=イングリッシュオークション) - 買い手がつくまで価格が下がっていく方法
(価格がだんだん下がる=ダッチオークション)
どちらもメリット・デメリットがあるので慎重に選択しましょう。
また、OpenSeaはオークションについてのガス代(手数料)について、次のように記載しています。
最高額入札者に販売する形式のオークションでは、1 ETH を超える金額で終了すると、OpenSea がトランザクションを自動完了します。この過程で OpenSea がガス代を支払います。オークションが 1 ETH 未満で終了した場合、最高入札を受け入れるかどうかは販売者が決めます。販売者はトランザクションを完了する義務を負いません。
時間指定オークションの仕組みは?:OpenSea
価格がだんだん上がるオークションでは価格が1ETH未満だと入札の受け入れを選べるんだね
二次流通で購入する方法
購入する場合も、出品時と同じ3つの方法があります。
- Buy now(バイナウ)で買う
- Make offer(メイクオファー)で買う
- Place bid(プレイスビッド)で買う
購入方法も確認しておきましょう。
1. Buy now(バイナウ)で買う
Buy nowは、提示された金額で購入する方法です。
出品されているNFTをカートに追加して購入手続きをするだけでOK。
普段Amazonなどで買い物をする際の形式とほぼ同じだね!
購入時にかかる手数料=ガス代は30秒ごとに変化します。高いなと感じたら日時をあらためましょう!
2. Make offer(メイクオファー)で買う
欲しいと思ったNFTにオファーを出し、承諾されれば提示した金額で購入できる方法です。
オファーを提示する際にはWETH(Wrapped Ethereum=ラップドイーサリアムの略)が必要になります。
自分の好きな金額でオファーを申請できるメリットがある一方、オファーを受け入れてもらえない・無視されてしまう可能性もあることや、オファーの取り下げには再度手数料(ガス代)がかかることなどデメリットも存在します。
WETHとは?
WETHも仮想通貨の一種で1WETH=1ETHで交換でき、イーサよりもガス代が安くなります。
WETHの方がイーサリアムより処理速度が速いため、取引時間も短く済むためオークション向き。
3. Place bid(プレイスビッド)で買う
オークション形式の購入方法です。
オークションとして出品されているNFTが対象。
欲しいNFTがオークションにかけられているか確認します。
Place bidをタップ。
コレクション情報を確認し、偽物でないかチェック。問題なければチェックボックスをタップします。
WETHを持っていれば支払う額を入力、持っていない場合はETHをWETHに交換しましょう。このときガス代がかかるので注意が必要です。
オークションで入札する際にはWETH(Wrapped Ethereum=ラップドイーサリアムの略)を用意しましょう。
NFTのロイヤリティ(手数料)とは?
続いて、二次流通とは切り離せない「ロイヤリティ」についてです。
- ロイヤリティってなに?
- ロイヤリティの相場
- ロイヤリティは誰がもらえる?
- ロイヤリティの設定方法(OpenSea)
この4つのポイントで解説していきます!
クリエイターの方にとってロイヤリティは重要なので、しっかり押さえておきましょう~
ロイヤリティってなに?
「ロイヤリティ」とは、二次流通でNFTの売買が発生したときに、アーティストやクリエイターが収益を得られる仕組みのこと。
ロイヤリティ制度があることでNFTクリエイターが長期的に収益を得られます。
売っておしまいじゃないんだね!それは助かるなあ。
また、アーティストとコレクターとの関係性も高まる、いい仕組みです。
他の人が手放したNFTを、また誰かが買ってくれたら制作する側は嬉しいですよね。
ロイヤリティはマーケットプレイスによって割合が異なります。
たとえばOpenSeaのロイヤリティは0〜10%で設定可能。
NFTを販売するクリエイター自身で設定できます。
ただし2023年に入ってから、マーケットプレイス間で揉めており、ロイヤリティの利率は下方傾向に。
今後もロイヤリティ制度自体が改変されたり利率が変動したりするされる可能性あり。
ロイヤリティは誰がもらえる?
ロイヤリティがもらえるのはクリエイター自身、ロイヤリティを払うのはNFTの購入者です。
また、ロイヤリティが支払われるのは、二次流通の場合だけで、一次流通では支払われません。
二次流通でNFTが売れた際に、その売上金からクリエイターにロイヤリティが支払われます。
NFTを購入する人は、ロイヤリティの支払いについて事前に確認するのも大切だね。
クリエイター向け:ロイヤリティの設定方法(OpenSea)
では、実際にNFTを出品する際にロイヤリティを設定する方法を確認しましょう。
今回はパソコンでOpenSeaを使う方法を例に解説します。
まずOpenSeaを開いてMETAMASKを接続。
ロイヤリティはコレクションごとに設定できるので、まずはコレクションを作りましょう。
コレクション=シリーズと思うと分かりやすいかもしれません
アカウントマーク&「コレクションを作成(create a collection)」をクリックします。
さらにコレクション詳細を入力し、必要な画像をセッティング。
「Creator Earnings」では収益を受け取るウォレットアドレスを入力します。
METAMASKを開いて「住所追加」へウォレットアドレスをコピペしましょう。
ウォレットのアドレスとロイヤリティを何パーセント受け取るかを入力して「create」をクリックすれば完了です。
このとき指定したウォレットにロイヤリティが振り込まれます。
その都度振り込まれるわけではなく、2〜4週間後にまとめての振り込みになるので注意してください。
マーケットプレイス別:ロイヤリティの相場
ロイヤリティは基本的に売り上げの5〜10%とされますが、マーケットプレイスによって規定が違うので一概には言えません。
そこで、各マーケットプレイスごとに設定可能な数値と相場をチェックしてみました。
今回紹介するマーケットプレイスは次の3つです。
- OpenSea
- BLUR
- X2Y2
OpenSea
OpenSeaでは、ロイヤリティを販売価格の0.5%〜10%の範囲で設定可能ですが、通常の流れでOpenSeaで販売する際は0.5%に設定されています。(ロイヤリティなしでも販売可能)
一番手軽に販売できる方法だと0.5%です
設定されたロイヤリティは、コレクショントップページの「クリエイター収益」で確認できるので、他のクリエイターが設定している数値を参考にするといいですね。
日本国内の作品においては10%設定されているコレクションが多く見られました。
何かの記念に販売されたNFTはロイヤリティ0%もありましたよ。
BLUR
BLURは、複数のマーケットプレイスで販売されているNFTを一括で購入できるマーケットプレイスです。
近年話題となっており、2023年2月15日には初めてOpenSeaの取引高(一日あたり)を超えました。
ロイヤリティなしのマーケットとしてユーザーから人気を集めています。
少しでも安く買いたい人の中には、ロイヤリティを払わずに済む方がいいって言う意見もあるもんね…
一次OpenSeaからブロックされる事態にもありましたが、現在(2023年4月時点)はOpenSeaで販売されているNFTもBLURで購入できるようになりました。
しかし、依然として緊張状態のようで、今度はBLUR側がOpenSeaをブロックするようユーザーに働きかけています。
今後の動向に注意です…!
参考:OpenSea、手数料を一時撤廃──Blurとの競争過熱(Yahoo!ニュース)
X2Y2
2022年2月にサービス開始したNFTマーケットプレイスです。
OpenSeaの最も強力なライバルになることを目標としています。
OpenSea同様、一度はロイヤリティ制度を廃止しましたが、2022年11月に再開。
OpenSeaのロイヤリティを貫く姿勢を支持し、同時にOpenSeaのブラックリストからも外されました。
2023年4月現在、ロイヤリティはクリエイターによって2.5%~10%で設定されているようです。
参考:NFTマーケット「X2Y2」がクリエイター手数料を再開、OpenSeaの影響受け(Yahoo!ニュース)
ロイヤリティは禁止される?
NFTを売買するマーケットとして取引量最大級を誇るOpenSea。
OpenSeaは、クリエイターが二次流通でロイヤリティを受け取る仕組みを「クリエイターがモチベーションを維持する上で大切な仕組み」としてロイヤリティ制度を評価していました。
その反面、ロイヤリティは購入者が払うもの。
少しでも安くNFTを購入したい人にとってはロイヤリティは邪魔な存在でした。
そこで登場したのが、ロイヤリティ制度のないNFTマーケットプレイスのBLURなどです。
ロイヤリティを支持しないマーケットプレイスが成長することを受け、OpenSeaは一時「ロイヤリティ廃止」を宣言。しかしユーザーからの圧倒的な反対を受け、宣言を撤廃。
それ以降OpenSeaとBLURやX2Y2との対立が続いていました。
2023年2月にOpenSeaは期間限定でロイヤリティ0%をデフォルトにすると発表。
そしてついにBLURに取引量を抜かれてしまいました。
今後、ロイヤリティは業界全体で廃止の流れとなるかもしれません。
これから販売していくNFTプロジェクトやコレクションはロイヤリティに頼らない販売戦略も必要になるでしょう…
Q&A
- 一次流通だけじゃダメなの?
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クリエイターにとってロイヤリティは長期的な収益(=モチベーション)となり長期間活動を支えてくれます。
また、二次流通によって価格が上がればNFT市場全体にとってもプラスに。NFTは参入者が少ないのが現時点でのデメリットだからです。 - マーケットプレイスをまたいで出品されたらどうなる?
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大手マーケットプレイスのOpenSeaを例にとると、OpenSeaでミント(発行)したNFTは他のマーケットプレイスでの転売時にロイヤリティを受け取れません。
クリエイター側が販売時に設定したロイヤリティ情報をOpenSea以外のマーケットプレイスでは読み取れないからです。マーケットプレイスによっては、別のマーケットプレイスでもロイヤリティが受け取れる場合があるようですが、OpenSeaにおいては大規模なのでそこまで想定されていないのかもしれませんね。
また、今後の流れ次第ではロイヤリティ自体が業界全体で扱われなくなることも想定されます。
この記事を書いた人
ママライターすずめ
・現役Webライター
・一児のママ
・妊娠糖尿病を経験
・食事管理で産後血糖値安定
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