「スマホで撮った写真はNFTにできる?」
「写真NFTの販売方法は?」
今回はこのような悩みを解決していきます!
この記事のまとめ
- 写真をNFTにする手順5つ
- 著作権はや肖像権に注意
- 写真NFTアートの実例と売るコツ
今はスマホがあればいつでもどこでも写真が撮れる時代です。
自分が撮った写真をNFTにできれば簡単に出品・販売できます。
しかし、全世界に向けてアップロードする以上、やってはいけないこともあります。
この記事を読めば、自分の写真をNFTとして売るのに必要な知識が身につきます!
写真をNFTにする手順5ステップ
自分の写真をNFTとして販売するには、用意した写真データをNFTのマーケットプレイスでNFTに変換してから出品します。
実際の手順は次の5つです。
- NFTにする写真を用意する
- 仮想通貨口座を開設する
- ウォレットをつくる
- マーケットプレイスに登録する
- 出品する
それぞれ詳しく解説しますね。
1. NFTにする写真を用意する
まずはNFTにする写真を用意しましょう。
デジカメ、スマホどちらの写真でもOKです。
編集が必要な場合は画像編集アプリ・ソフトを使います。
スマホのアプリでも構いませんし、CLIP STUDIO PAINTなど本格的なソフトを導入してもよいでしょう。
画像サイズは1:1、容量は40MB以内がおすすめです。
出品するマーケットプレイスによって対応しているファイル形式が異なるので注意しましょう。
2. 仮想通貨口座を開設する
NFTの売買には仮想通貨口座が必要です。
出品手数料や売上金は仮想通貨でやり取りされるからです。
仮想通貨口座の開設方法やおすすめの取引所(仮想通貨を販売しているサービス)はこちらの記事から確認できます。
現在、NFTを購入できるメイン通貨はETH(イーサ)です。
LINEのコインやゲーム内コインのようなものだとイメージすると分かりやすいんだよね
仮想通貨口座はネットバンキングをイメージしてみてください
口座の開設が済んだら日本円を入金してイーサを購入します。
入金はカード払いもOK。
口座の登録費や維持費はかからず、口座を作って持っておくのは完全無料です。
イーサは現金に換金することもできるので、免許証などの本人確認が必要ですが、オンラインですべて完結するので10分程度で申し込みは完了します。
写真を撮る前に口座開設だけでもしておくと後がラクです!
③ウォレットをつくる
続いて、仮想通貨を入れておくネット上のお財布を作ります。
初心者の方はまず「METAMASK(メタマスク)」のアカウントを作っておけばOK。
iOSの方はこちらからダウンロード
Androidの方はこちらからダウンロード
メタマスクの登録が済んだら、仮想通貨口座と連携させてイーサを入れたり出したりできるようにします。
④マーケットプレイスに登録する
ウォレットを作れたら、次はマーケットプレイスに登録しましょう。
マーケットプレイスとはAmazonのようなショッピングサイトで、NFTの売買が行われる場所です。
最大手は「OpenSea」。
そのほかにもGMOが運営する「Adam(アダム)by GMO」や「LINE NFT」などがあります。
それぞれ出品時や販売時にかかる手数料が違うので注意してください。
<マーケットプレイス比較表>
出品手数料 | 売却価格に対して | 販売手数料|
OpenSea (オープンシー) | 無料 | 2.5% |
CoincheckNFT (コインチェック) | 無料 | 10% |
Adam by GMO (アダム) ※認定代理店のみ出品可能 | 未公開 | 未公開 |
LINE BITMAX (ラインビットマックス) | 無料 | コンテンツ料が発生 |
SBINFT(エスビーアイNFT) | 10% | |
楽天NFT | 無料 | 14% |
LINE NFT(ラインNFT) | 無料 | アイテムごとに異なる |
miime(ミーム) | ガス代 | 10% (プライベートセールでは無料) |
⑤出品する
マーケットプレイスに登録できたら、いよいよ写真をNFTに変換・出品していきます。
出品時には、
・アイコン(350×350)
・注目の画像(600×400)
・バナー(1400×350)
この3つの画像を設定する必要があります。
Canvaなどを使って先に準備しておくのもおすすめです。
自分の商品を販売するが実感がわいて楽しいところだね!
写真をNFT化するときの注意点
続いて、写真をNFTにするときの注意点を押さえておきましょう。
NFTは世界中の人の目に触れる可能性のあるものなので、出品時には注意が必要です。
- 著作権
- 肖像権
- 商標権
この3つについて、それぞれどんな権利なのか・気をつけたいシーンを解説します。
著作権
著作権を気にしなければならないことはご存じの方も多いかもしれません。
しかし、著作権がどんなものか知っていても、写真を撮るときに何を気を付ければいいのか分からない方も多いのではないでしょうか。
著作権とは
著作権は、制作物に関して発生する権利のことです。
著作物 =「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、
文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」(第2条第1項第1号)。
さらに、人間の知的・精神的活動によって創作されたものを著作物といいます。
イラスト・漫画・映画・楽曲・写真などが代表的な著作物です。
制作物が勝手にコピーされないよう、権利を保護し文化を発展させるために制定された法律であり、デザインやアイディアに関して著作権は発生しません。
著作権の侵害になる恐れのある例
写真を撮る際、たとえば次のような場合に著作権侵害の恐れがあります。
・他者の絵画を許可なく写真にとって販売する
・映画やアニメのワンシーンを写真にとって販売する
ここで注意したいのは、文化的な価値があるかどうかは関係なく著作権が発生するということです。
「有名な絵ではないから他人の絵を勝手に写真に撮って販売してもよい」ってことにはならないんだね。
他人の制作物を利用して自分の作品を作るときには、利用する著作物の作者からの許可が必要です。
写真をNFTアートとして販売することで、他人の著作権を侵害しないことを大切にしていきましょう。
参考:文化庁 著作権Q&A
肖像権
肖像権とは、一人一人が、自分の姿を勝手に写真に撮られたり、撮られた写真を勝手に利用されたりしない権利のことです。
法律自体は存在しませんが、過去の判例により確立されてきた権利です。
人が写った写真を利用する際は、写った人全員からの許可が必要なので注意しましょう。
人の写った写真を販売する場合にはさらに注意が必要です。
後ろ姿なら問題ないのでは?という声もありますが、基本的には個人が特定できないという点を満たす必要があります。
NFTにする写真は慎重に選びたいもの。
人物の写真でNFTを作りたい場合、まずは自撮りや、撮影と販売の許可を得た方の写真を使うのがおすすめです。
参考:文化庁 著作権解説集
参考:公募Q&A 「著作権」 写真に知らない人が写ったとき、どれくらいから肖像権の問題になる?
商標権
日本弁士理解のWebページによると、商標権については次のように書かれています。
商標権とは、商品又はサービスについて使用する商標に対して与えられる独占排他権で、その効力は同一の商標・指定商品等だけでなく、類似する範囲にも及びます。
参考:日本弁理士会 商標権と商標出願
商標として保護されるのは、文字、図形、記号の他、立体的形状や音等も含まれます。
む、難しい……
簡単にいうと、企業のロゴやマーク、商品のデザインを勝手にコピーして使われないようにするための権利と考えればOK!
この「商標」が写り込んだ写真を利用してよいのか?という話ですが、商標登録された商品が写真に写り込んだ「写り込み」については文化庁のWebページで具体例が挙げられています。
意図せず、小さく写り込んだ場合はそれほど気にする必要はないようですが、もし編集でぼかしや削除ができるのであれば、しておいた方が安心でしょう。
参考:日本弁理士会 商標権と商標出願
参考:弁護士法人 畑中鐵丸法律事務所
「写真や画像で他社名、他社のマーク、他社製品名が写り込んだものを対外的な宣伝材料として使用することは可能ですか?」
参考:文化庁 いわゆる「写り込み」等に係る規定の整備について
風景写真をNFTにして売っても大丈夫?
風景写真をNFTにしたい場合、気になるのが著作権ですよね。
風景に写る建物を写真に撮ってNFTアートとして販売すると著作権の侵害になるのでしょうか。
一般的な公共の建物や自然の風景などの写真は問題ない場合が多いです。
「屋外の場所に恒常的に設置されているもの又は建築の著作物」に関しては、建築の著作物を建築により複製する場合、専ら美術の著作物の複製物の販売を目的として複製する場合等を除き、自由に利用することができると定められています(著作権法46条)。
引用:ココナラ法律相談「自分で撮影した写真の販売について」
花や空など自然の写真、自分で作った作品の写真などは問題ないね
しかし、意図したデザインの建物や芸術的な作品が写り込んでいる、許可のない人物が写っているなどの場合には著作権の侵害に引っかかる可能性があります。
NFTとして出品・.販売するのであれば、著作権を侵害していない写真を撮らなければなりません。
各ケースによって、この場合はどうなのかと不安になることもあると思いますが、著作権や肖像権を意識しながら、不安な写真は出品を控えるのがおすすめです。
写真をNFTにするメリット・デメリット
NFTアートは写真以外のイラストや音楽でも作れます。
その中でも写真を使うメリット・デメリットは押さえておきたいですよね。
写真は写真の良さがあるけど、場合によっては他の方法にするのもアリってことだね!
1番自分に合ったアートを選ぼう!
メリット:簡単にNFTが作れる
写真をNFTにするには、スマホ一つあれば可能です。
デジタルイラストを描くためのペンや、音楽制作ソフトも必要なし。
だれでもできると言っても過言ではありません。
さらに、オリジナル性も出しやすく、イラストが描けない人でもNFTアートに挑戦できるのがメリットです。
デメリット:法律上の制約が多い
著作権や肖像権などの制約が多いことはデメリットと言えます。
また、内容も難しく、すべてを理解するには時間がかかるでしょう。
販売目的で写真を利用するため、慎重に取り扱う必要があります。知識のインプットは欠かせません。
NFT写真の事例
では、実際にNFTとして販売されている写真コレクションを紹介します。
今回紹介するのは
- 「Rendezvous(ランデブー)」前澤友作
- 「Ghozali Everyday」
- 「いただきますマン」
- 「Beautiful Cities of the World」
上記の4例です。
前澤友作「Rendezvous(ランデブー)」
ZOZOTOWNを設立した前沢友作さんが、宇宙で撮った初めての写真をNFT「Rendezvous(ランデブー)」にして販売しました。
写真の撮影直前に宇宙船内を撮影した動画と、撮影時点で管制官と船長が交信する様子を納めた動画が付いています。
撮影時の緯度・経度・高度がメタ情報として記録されているのが特徴です。
NFTだからこそ付く付加価値ですね。
青い地球と白い宇宙船とのコントラストが美しく、神秘的なNFTに仕上がっています。
宇宙で撮った初めての写真をNFTにしました。
— 前澤友作@MZDAO (@yousuck2020) December 16, 2021
作品タイトルは「Rendezvous(ランデブー)」
宇宙から発行された世界初のNFTです。https://t.co/yRTS9N32lb
なお、2021年12月17日の公式ツイート以来、ランデブーの販売情報は更新されていません。
本NFTの販売及び、今後の宇宙NFTの展開については、詳細が決まり次第、発表させていただきます!
— ARTTODAY (@ARTTODAY2021) December 16, 2021
お楽しみに…!
Ghozali Everyday
インドネシアの大学生Ghozali Ghozaluさんは、5年に渡り撮りためた900枚以上の自撮り写真をNFTにして販売しました。
2023年3月現在、「Ghozali Everyday」の総取引高は403ETH。
日本円にして約8,866万円(1ETH=22万円で計算)です。
人気のきっかけはSNSで、NFTコレクターや有名人のアカウントがプロジェクトを支援&宣伝していたことも知名度アップにつながっています。
NFT Baru, kalo begini berani tawar berapa?🤔#lebihberasaadagaruda pic.twitter.com/GnfMpKYUdy
— Ghozali (@Ghozali_Ghozalu) March 31, 2022
いただきますマン
ランチ自撮りを2年間YouTube(登録者数120人)に載せ続けた「いただきますマン」の写真NFTも一躍話題となりました。
リリース直後688枚が一夜で完売し、2023年3月現在「Itadakimasu Man」の総取引高は22ETH。
日本円にして約484万円(1ETH=22万円で計算)です。
今でも二次イラストやイベントなどの活動を続けています。
NFTを通じて知り合った人たちが一緒にランチを食べるなど、オンラインだけでなくさまざまな体験を楽しめるのもNFTのいいとことですね。
そんなわけで1月15日はいただきますマン1周年です🥳
— 🙏itadakimasu-man🙏NFT (@itadakimasu_man) January 15, 2023
記念イベントをやろうと思っていたのですが諸事情でできず・・・明日リベンジします! https://t.co/1XdNhOgoqz
Beautiful Cities of the World
「Beautiful Cities of the World」は、アメリカの写真家、Trey Ratcliff(トレイ・ラットクリフ)さんが撮った写真NFTです。
NFTマーケット「OpenSea」限定50都市を幻想的で美しい写真に納めています。
NFTを購入するとフル解像度の写真データが見られる特典付きです。
Of all the crazy things I did for the month I was in Antarctica, probably one of my favorite nightly rituals was a hike out on the ice fields for hours on end. It’s a good place to let time drift away and take photos forever. pic.twitter.com/hDR0XdZmWx
— ‼️🔥Trey Ratcliff🔥‼️ (@TreyRatcliff) February 16, 2023
実際のアートと同じように、コレクションしたり観賞したりする楽しみ方もできますね。
売れるNFTアートを作るコツ
せっかくNFTアートを出品するなら、売れる作品にしたいですよね。
ここでは、NFTの販売はどうすれば売れやすくなるかをお伝えします。
なお内容に関しては、
・イケハヤさんのVoicy
・しゅうへいさんのVoicy
・LLACのセミナー
などから得た知識をもとに記載しています。
とくにLLACは2022年の8月から追っているので、多くの知識が得られました!
SNSで周知してファンを集める
NFTを販売するなら積極的にSNSを活用していきましょう。
無料のSNSは、初期費用がかからずにファンを集められます。
さらに出品数をしぼってNFTを販売することで、今回買えなかった人が次回までマークしてくれることも。
好きなNFTが、数量限定ですぐに売り切れてしまうので、めちゃくちゃチェックしちゃいます…
出品数をしぼることで手数料が安く済むことにもつながります。
コミュニティに力を入れる
NFTのプロジェクトでは、Discordというアプリを使ってコミュニティが作られることも多いです。
該当するNFTを持っている人、または興味のある人が入るコミュニティがそのコミュニティに参加します。
横の繋がりが生まれ、NFTホルダー(所有者)同士のコミュニケーションや情報交換が盛んになりますよ~
NFT自体への愛着や、コミュニティへの帰属意識が、ユーザーの「このNFTを持っていたい」「このNFTが欲しい」という気持ちを強くするのです。
いわゆる「ガチホ(ガチでホールドすること)」をユーザー自ら選択し、NFTが売られにくくなるため、希少性が高まってマーケットでの価格も上がるわけですね。
なにより自分のアートを心から応援してくれる人と出会えるのがいいよね!
今日のスペースアーカイブはこちら。無料&2倍速でインプットできます〜!#LLAC / 生き残るNFTは「リアルな繋がり設計」が肝心。 – しゅうへい|Live Like A Cathttps://t.co/LK3LkNs8ep#Voicy
— 🐈 Shuhei (@shupeiman) March 4, 2023
顧客の教育
NFT市場はまだまだ規模が小さいです。
2022年6月に消費者庁が発表した調査結果によると、アンケートを行った31,279名中、NFTをよく知っていると答えたのは女性で数%・男性で1割程度。
そのため、NFTに興味があるが詳しく知らない人や、NFT自体を知らない人にも親しみやすい作品にしていく必要があります。
自分のお客さんになってくれそうな人に必要な情報を与えていくのが「顧客教育」と言われます。
さらに、クリエイターの思いや作品のコンセプトを伝えていくことで、純粋にあなたの写真が好きな人がNFTアートを購入してくれるようになるんです。
購入してもすぐに売ってしまう人に買われにくくなるような対策が必要ですね!
よくある質問
- 写真NFTアート販売後、同じ写真を別の形で販売してもよいか?
-
グッズ化などの事例も見られるので基本的には問題ありませんが、「自分だけのNFTアート」として購入・所有してくれるユーザーがいるのも事実。NFTアートを一作品として購入してくれた人が残念な思いをしないような配慮や工夫は必要です。
まとめ:ルールとマナーを守ってレッツ写真NFT!
今回は、「スマホで撮った写真はNFTにできる?」 「写真NFTの販売方法は?」というテーマでお伝えしました。
結論としてスマホで撮ったNFTは著作権などのルールやマナーを守っていれば出品OKです!
写真をNFTにして販売する手順は次の5つです。
- NFTにする写真を用意する
- 仮想通貨口座を開設する
- ウォレットをつくる
- マーケットプレイスに登録する
- 出品する
写真をNFTにして販売する際に気を付けたい法律も紹介しました。
- 著作権
イラスト・漫画・映画・楽曲・写真などの著作物が持つ権利 - 肖像権
撮られた写真を勝手に利用されたりしない権利 - 商標権
ロゴやマーク、商品のデザインを勝手にコピーして使われないようにするための権利
オンラインで公開する以上、ルールやマナーには気を付けたいところですが、写真は誰でもスマホ一つでチャレンジできるアートです。
ぜひ、今回の記事を参考にNFTクリエイターデビューを目指してください!
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